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お客様の声 - 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ様

株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ

 【ご担当者】

株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ

 人事部 部長 兼 ダイバーシティ推進室 室長 上場様

株式会社三菱UFJ銀行

 人事部 採用・キャリアGr 兼 ダイバーシティ推進室

                       八重尾様

三菱UFJ信託銀行株式会社

 人事部 ダイバーシティ推進室 大和様

三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社

 人事部 ダイバーシティ推進室 金様

【インタビュアー】

前原はづき(ライフ・ポートフォリオ代表取締役)


導入プログラムの概要

内容 女性向けキャリア研修
対象者 マネジメント手前層の女性社員(銀行:公募制/証券・信託:指名制)
対象人数 70名(銀行40名・信託15名・証券15名)、218名(銀行単体)

プログラム導入の背景

女性活躍・女性マネジメント比率向上に向けて、銀行・信託・証券の3社合同での育成プログラム「WISH(ウィッシュ)研修」をスタートされました。その背景や想い、問題意識を改めてお聞かせください

 

上場さん:

今年度(2023年度)は女性マネジメント比率目標を22%としており、2023年3月末時点の実績は銀行25.2%、信託12.5%、証券が10.3%です。

銀行は4人に1人が女性マネジメントと言えるようになりましたが、女性が多く登用されている領域に少し偏りがあり、また、本部のマネジメントなど上位職で4人に1人が女性マネジメントかというと、そうではありません。

 

女性活躍推進は1社に限っての課題ではないので、2016年度から3社合同で経営・マネジメント層の女性を対象とした「WILL(ウィル)研修」を行い、役員とのメンタリング等で視座を上げていただくような取り組みをしてきました。

そうは言いましても、経営・マネジメント層はまだ大きな集団ではないため、2022年度から3社共通の課題である次世代の育成をめざして、マネジメント未満層を対象とした「WISH(ウィッシュ)研修」をスタートさせました。

 

 

*「WILL研修」---Women’s Initiative for Leadership and Learning

*「WISH研修」---Women's Initiatives Seminar on How to design our own career---ライフ・ポートフォリオが担当するプログラム

 

上場さん
上場さん

上場さん:

マネジメント層へはダイバーシティ・マネジメント研修やイクボス運動等の取り組みを行ってきましたが、2022年度に初めて、経営にとっての女性育成・登用の必要性、その実践方法を外部の有識者の方や社内女性役員から学ぶ機会として、銀行・信託・証券の全マネジメントを対象に「MUFGダイバーシティ・マネジメントフォーラム」を開催しました。

今後も引き続き、社外の視点も取り入れたDEIの推進に向けた施策を展開していきます。

 

八重尾さん:

女性活躍を含めて、全社員がお互いの多様な価値観や違いを認め活かし合い、一人ひとりが持つ力を最大限発揮するためには、率直に意見や疑問を発信しあえる状態であることが重要です。

その状態を継続して推進するために、年に1回、DEIをテーマとした全社員向け啓発月間を設けています。昨年度は心理的安全性のワークショップを実施しました。

 

金さん:

昨年までのD&IからDEIに表記を変えて、「エクイティ(公平・公正)」の視点の浸透を進めたいと考えています。元々あった男女の機会の差を理解してもらった上で、それぞれの立場や状況に応じた環境を整えることをどう実践していくかについて検討中です。

当社プログラムのどのような点が導入の決め手だったか

「WISH研修」の内容として当社のプログラムをご採用いただきました。プログラムの検討にあたって、当社のどんな点を評価いただいたのかお教えください

 

八重尾さん、大和さん
八重尾さん、大和さん

大和さん:

ライフイベントとキャリアを長期的な視点で考えるということが、3社共通の課題でした。ライフイベントがあると、どうしてもブレーキを踏んでしまう人がいる。そういった方をチアアップして背中を後押しする施策にしたいという想いがベースあり、「WISH研修」を前原先生にお願いをしました。

 

信託は2016年から、産育休からの復職後研修と、調査役の一つ手前の層に向けた「キャリアプランニング研修」を前原先生にお願いしていました。 「WISH研修」と同様に、ライフイベントとキャリアの両立や、将来の不安・不満に向き合いステップアップへの意識を醸成するプログラムです。

 

私自身が事務局として研修を聞いているなかで、ライフ・ポートフォリオという考え方が、「キャリアを考える一つのツールとして有効」と感じていましたので、WISH研修導入の話が上がった際に、ぜひ前原先生のプログラム案をお伺いしたいと依頼をしました。内容を検討した結果、3社一致で採用させていただきました。

 

かねてより女性対象の研修参加者の中には「なぜ女性だけ集められるのか」「なぜ女性活躍が必要なのか」という声があり、抵抗なく研修に参加してもらうためには腹落ちしてもらうことが重要だと思っており、外部環境や社会課題等を踏まえながらご説明いただけることも採用のポイントです。  

評価いただいている点

受講者の反応などの反響(代表的なアンケートコメント等)で印象的なものがあればお教えください

また、ご担当者として印象的な内容がありましたら合わせてご感想をお教えください

 

金さん:

事前・事後アンケートを比較するだけでも参加者自身の意識変化がわかるのですが、第1回目の「なぜ女性対象の研修をするのか」、「キャリアをどう考えるのか」という講義では参加者の目の色が変わる印象があります。

 

女性活躍について時代を遡ってレクチャーし、この先を担っていくのはあなたたちですとお話いただくことで、改めて腹落ちして、WISH研修の意義や目的が参加者に伝わり、自分のキャリア形成の一歩にしていこう、という姿勢に変わっていったことを拝見していて感じました。

 

私が一番印象的だったアンケートコメントは、「受け身でこのままなんとなく過ごせばどこかにたどり着くのではないか、という考えでは何も変わらないと気付いた」でした。日々目の前の業務に集中しがちですが、研修がキャリアを考える一つの機会とくさびになったと、コメントを拝見して感じます。

 

 八重尾さん:

3社の担当者で振り返りをして感じたことは、参加のきっかけや、所属業態・業務内容はそれぞれ異なる中で、総じて3社とも「参加者が『自分自身の“こうあるべき論”』から抜け出せた」ということです。

 

参加される方々は既に担当としても経験を積んでいて、なかにはチームリーダーを経験されている方もいる。自分なりの業務の進め方、キャリアの考え方の型ができているケースも少なくない。そういう方々が「“こうあるべき論”ではなくて、“自分が今どういう状況で、いつ、どのように挑戦したいのか”、主体的にキャリアを考える重要性について気づきが得られる」研修内容になっています。

 

研修では、リーダーシップの考え方についてユニークな例に触れながら学びます。前段で社会課題における女性活躍のインプットがあり、リーダー論を学ぶという流れなので、参加者一人ひとりが「自分はどうなのか、何をめざしたいのか」、正解は1つではないことを噛み砕いて、しっかりと自分自身に置き換えて考えられている様子が見て取れました。

 

大和さん:

特徴的なことは、第2回は全てロールサンプル講義で、マネジメントとして活躍する先輩社員のお話だということです。アンケートコメントからは、考えていた以上の気づきが得られ、焦りや不安の軽減につながっていると感じました。

例えば「先輩社員たちは順調にステップアップしているように見えたが、実態はとても悩みながら、お子さんのことであれば、外部の力を借りて工夫をしながら進んでいた」、「上司や部下とコミュニケーションを密にとりながら、働き方の試行錯誤をしていることに気づけた」などです。

 

「ロールモデル」ではなく「ロールサンプル」という言葉を使い、全てではなく「これなら自分にもできそうだ」という自分に取り入れられる良い部分を真似しましょうという講義は、参加者が自身に合ったキャリアの組み立てを後押ししていると思います。

「完璧な人を目指しましょうと言われると少しためらうが、自分ができそうな事を選択する考え方は腹落ちし、前向きにマネジメントを目指せると思った」というコメントもあり、今後もロールサンプルをたくさん伝えることが大事だと感じます。

 

八重尾さん、大和さん、上場さん、金さん
八重尾さん、大和さん、上場さん、金さん

八重尾さん:

「ライフ・ポートフォリオ」「様々なリーダーシップ」「ロールサンプル」というの三つの考え方がリンクすることで、「そうは言っても綺麗事」で終わらない研修プログラム になりました。

 

第2回の先輩社員のお話では、 先輩社員の皆さんも失敗した経験があり、周囲の協力を得ながら解決したこと等を共有してくれています。また、それらの課題が全て解決されているというわけではなく、引き続き向き合っている課題もあり、日々折り合いをつけながら経験を積まれている先輩社員の生の声に触れる構成になっています。

 

「一個ずつ全てがクリアになるわけではなく、常に半分ぐらいはクリアにならないまま抱えて走る。それも先輩たちであり、自分も頑張ってみたい」というコメントがとても印象的でです。

 

上場さん:

課題を抱えたまま走る姿勢はとても大事なこと ですよね。あれもこれも中途半端と感じて、仕事か家庭に絞った方がいいと考えることもあるかもしれない。 でも、みんな感じている、自分だけではないということを先輩社員の体験談から知ることで、「どちらか一方だけでなくても良い」という考え方が参加者に響いていると思います。

講師としての魅力や評価

講師としての魅力や評価をお聞かせください

 

金さん
金さん

さん:

参加者に事前アンケートをとったところ、前原先生はアンケートを深く読み込み、全ての質問に回答してくださいました。 直接の回答だけでなく、内容から参加者の期待、不安、課題を読み取り、研修に取り入れるファシリテーションをしてくださいました。

 

参加者が講師は自分のことを理解し、導いてくれるという感覚を持てたことで、研修に前向きに臨むことができたと見受けられました。オンラインでの研修ですが、参加者との信頼関係を丁寧に築いてくださり、ありがとうございます。

 

もう一つは、アウトプットのケアを重点的に行っていただいたことです。 第2回のロールサンプル講義の事後課題は、自発的にインタビューしたい人を見つけて、自ら学ぶ機会を設けるプログラムになっています。

 

また、研修の講義は受け身になりがちですが、メモや考えを整理する時間を細かくとる構成になっている点も良いと思います。グループディスカッション回数が多いことで、積極的に発言し、行動に移す姿勢に成長がみられたと思います。

 

八重尾さん:

一番印象的だったのは、前原先生が最初に「皆さんがご自身で考えたり決めたりする際のヒントになるように、伴走をさせていただきます」と伝えていたことです。「まずは自分で決めるんだ」と参加者の最初のスイッチが入ったと思います。

全3回の講義を通して、前原先生が問いを立てながら伴走をするスタイルは、参加者が自分のペースで学び最後まで走り抜けられた決め手だと思います。  

 

当社への期待や要望

当社への期待やご要望をお聞かせください

 

 

八重尾さん:

第3回の事後課題「上司との面談」で参加者は「自分の主張だけではない『対話』の進め方」が重要であると学びます。「上司とのコミュニケーションには、伝える力と聴く力の対話力が重要」という観点等、参加者の上司の巻き込みや関わり方について、引き続きアドバイスをいただきたいです。

 

上場さん:

ダイバーシティや女性活躍推進に関する研修は「建前」が想定されがちです。でもそうではなくて、共に歩みながら成長をサポートする「伴走」と、自身の内部から変化を感じ、行動に動機づける「腹落ち」のアプローチが非常に重要だと考えています。

社会全体の次世代層に対して、自ら成長し続けられる自信がもてるように、訴えかけ続けて欲しいと思います。