サイバーエージェント社の「妊活休暇」を考える

~女性が活躍する会社のグッドスパイラル

サイバーエージェント社が打ち出した新しい女性活躍支援策が、
「妊活休暇」「妊活コンシェル」を含むことから、話題になっています。

 ※同社のプレスリリース詳細は こちら


このニュースから、2つのことを考えたいと思います。

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まずひとつは、なぜ「妊活休暇」「妊活コンシェル」なのか、ということです。

研修の場でしばしば出てくる働く女性の悩みには、
『このままこの会社で働いて、子供が産めるのか』というものがあります。
これは、単に両立が大変そう・・・というような、生やさしい悩みではありません
 
 「もう長いこと、生理が不規則だ」あるいは「生理が完全に止まっている」
 「婦人科に通おうにも、半休や定時上がりができる状態でない」
 「ふたりめ不妊を疑っているが、時短勤務で肩身が狭く、通院などできない」
   ・・・・
いったん子供を授かってしまえば、法的な保護もあり、
周囲の配慮や支援を受けながら、さまざまな制度を利用することができます。

ですが、「授かる前」の状態の人間は、何のケアも制度もなく、
本来は労働衛生の問題にも関わらず、妊娠や月経という私的な領域のため、
周囲にも相談できないという状況が生まれているのです。

これには、労働環境だけでなく、社会インフラの問題も無視できません。
多くの婦人科、特に不妊関係のクリニックは
夜間診療や予約体制が不十分で、1~2時間待ちは当たり前です。

こういった状況や、「不妊外来」という言葉の心理的ハードルの高さから、
妊活に本腰を入れられないまま30代後半になり、結果、
心理的・身体的・金銭的・時間的に負担の大きい高度不妊治療をせざるを得ない・・・

そういった状況が、今たくさん発生しています。

 

そのため、「妊活コンシェル」という産業医的なカウンセリングの場で
具体的に妊娠を考える前から、専門家に相談し、体のケアを行えることは、
主体的にキャリア形成やライフプランを考える上で、大きなサポートになります。

また、婦人科への通院は、「身体のリズムに合わせて」行う必要があります。
そのため、妊活休暇という形で会社が公に認めてくれるということは、
女性にとって制度以上に心強い支援のメッセージということができるでしょう。
 
主体的にキャリアプランを考える人は、主体的にライフプランを考える人です。

 

サイバーエージェント社は、
「主体的にライフプランを考える人を支援する」ことで、
「主体的にキャリアプランを考えられる人の流出」を食い止めようとしています。

 

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ただし、ここでもう一点考えなくてはいけないことがあります。
なぜ、サイバーエージェントは妊活支援の制度を導入できたか、ということです。

同社はベンチャー的風土の中で、若手にもどんどん仕事を任せるため、
社員の成長スピードが早く、また女性も多く活躍しています。

この結果、ワーキングマザーとして職場に復帰した女性たちが、
仕事のやりがい・楽しさを知っており、かつ、
短時間で成果を出すだめに必要な能力を獲得しているため
『ぶら下がり社員化』するケースが相対的に少ないと考えられます

だからこそ、女性社員がワーキングマザーになることを奨励・支援する
「妊活休暇」「妊活コンシェル」を導入する決定ができたのだと思います。

女性が成長し、活躍しているからこそ、女性支援の施策を手厚くできる。
その結果、優秀な女性が集まり、より女性が活躍し・・・

すでに、女性活躍推進のグッドスパイラルが回り始めている会社が、あります。
このグッドスパイラルを回す「最初のひとおし」を、急がなくてはいけません。

何事も、「最初のひとおし」が、いちばん重たいものですが、
「女性に仕事を任せ、早期に育成する」ことが、
実は一番大切な取り組みではないでしょうか

 

 

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